任意売却の業者選びについて(トラブルにならないために)
任意売却の依頼先はどのように選びますか?
住宅ローンの支払いが困難になってしまい、ご自身でインターネット等でお調べになって任意売却を知った方も多いと思います。
しかし、任意売却の業者もいろいろとあり、業者の選定を誤ってしまったことによるトラブルも急増しています。
すでに裁判所から競売決定通知書が届いていたり、時間的にも余裕がなくなってきているタイミングですと、業者をしっかりと選定することは容易ではないと思います。
そんな中で、相談者の心理状態を利用してつけこむような不誠実な業者もあります。
自宅に訪問してくれたから、自分で動く必要がなくすべて対応してくれると言われたからと依頼してしまう方も多くいらっしゃり、トラブルの元になってしまっています。
悪徳、悪質業者がはびこる理由
まず第一に、任意売却を検討される方の多くは経済的に困窮しているケースがほとんどです。
なかには住宅ローン以外にも融資を受けており多重債務に陥ってしまっている場合もあります。そういった経済的、精神的に弱っている方は、悪質な業者が入り込みやすい相手となってしまいます。
また、競売の公開情報からターゲットをみつけやすいことも理由のひとつです。
競売の公開情報のBIT(不動産競売物件情報サイト)や新聞などで、競売の情報が一般公開されてしまうので、このような情報をもとに悪徳業者に狙われてしまいます。
訪問業者によるトラブル
裁判所から競売開始決定通知書が届くころ、ご自宅に訪問業者が多数訪れることがあります。
競売になる前に問題を解決するにはもちろん1日でも早い解決が望ましいですが、中には悪質な業者も存在していますので注意が必要です。
悪質な業者の特徴として、
・自宅前で何時間も待機している
・複数回にわたり、インターホンで呼び出しをしてくる
・玄関前で大声で競売や滞納といった言葉を話す
・本人の留守中に、家族や子供に内容を話してしまう
・不誠実な印象の容姿
また、最近ではこういった対策のために業者も以下のようなケースもあります。
・初回は若い女性などが訪問し、その後担当者が変わる
もちろん、この情報だけでの判断は難しいと思います。
訪問してくれたからそのまま頼むのではなく、会社のホームページを確認してみたり、実際に会社を訪れてみるなどの対応をされ、しっかりと確認をされることが望ましいでしょう。
高額な引越し代の提示
任意売却での引越し代が債権者より売却金額から出ることは債権者の善意での判断であり、任意売却の依頼時に確約できるものではありません。
あくまで債権者との交渉によって得られるものです。
また、金額も10万円~30万円程度が上限で、例えば100万円などといった数字はあり得ない価格です。
このような場合、高額な引越し代が実現しないことはもちろん、そのまま放置されてしまい競売になってしまうケースさえあります。
こういった業者の目的は、その場での専任媒介契約にあり、自宅を大幅に安く買い取る目的であったり、あなたの物件の販売広告することによるお客様の獲得や、買取業者への紹介のみで販売活動を本格的に行わないケース、その後の自己破産への誘導で弁護士から紹介による手数料をもらうことなどもあります。
中でも自宅を大幅に安く買い取る目的の場合、価格が相場より安く設定することにより債権者(金融機関)から任意売却の同意を得られず、その結果そのまま競売になってしまうこともあります。
仲介手数料以外の金銭の要求
不動産の売買では、原則として不動産仲介業者に支払う金額は仲介手数料のみです。
これは宅地建物取引業法で定められています。
※一部、特別依頼に係る費用で遠方への調査費用などは請求が可能です。
しかし、悪質な業者は様々な名目で違法に費用を請求してくるケースがあります。
・コンサルタント料
・相談料
・事務手数料
・着手金
・顧問料
このような名目での費用の請求をされた場合、ほとんどの場合で悪質な業者と判断してよいでしょう。
業者選びは慎重に
このように、任意売却業界(不動産業界)には悪徳業者が存在しています。
悪徳業者に依頼すると、金銭をだまし取られる、貴重な時間を浪費させられるなど、さまざまな被害に遭うことが予想されます。
悪徳業者を回避するには、今回紹介した悪徳業者の特徴を参考に、不審点がないかしっかり確認しましょう。
現状、任意売却を依頼しているが、今頼んでいる業者の対応が不安な点があるなど、お困りなことがありましたら、今からでも遅くないこともあります。
私たち任意売却専門住宅ローン相談センター【にんばいせんもん】にご連絡ください。