任意売却のデメリット
任意売却のデメリットについて
任意売却は競売にくらべメリットも多い方法ですが、もちろんデメリットも存在します。
しかし、このデメリットは任意売却の成功と新しい生活のスタートのために必要な部分です。
ここでは任意売却のデメリットについて解説していきます。
任意売却のデメリット
1販売活動への協力
競売では自分から不動産会社を探したり、購入者に自宅を内見していただくこともなく、強制的に売却が進みますが、任意売却では通常の売却と同様の販売活動が必要になります。
内見ができない状態での販売は価格も下がってしまいます。
インターネットでの物件の告知については、所有者の意向で行わないことも可能ですが、出来る限り高く、そして早く売却を行うためには、所有者の販売活動への協力は必須です。
2売買契約などの手続き
任意売却の成立には、売買契約や決済のお手続きが必要になります。
契約については土日も可能ですが、決済については金融機関の営業している平日、そして時間がかかるケースもあるため午前中の時間で設定されることが多いです。
また、固定資産税の滞納などがある場合には役所の担当者も決済場所にいらっしゃいます。
3共有者や居住者との連絡
任意売却を行うにあたり、別れた夫、妻と連絡をとらなければならないケースがあります。
例えば、離婚後に元妻が自宅に住み続けている場合や、元妻、元夫が連帯保証人の場合などです。
別れたあとに連絡を取りたくない気持ちもあるでしょうが、任意売却をおこなうためには必要な項目です。
4連帯保証人・連帯債務者の同意が必要
任意売却を行うにあたり、連帯保証人・連帯債務者の同意が必要になります。
こちらは決済時に同行いただき、抵当権抹消の書類への署名・捺印が必要になります。
また、住宅ローンの残債については保証人にも支払い義務が残りますので、しっかりと説明する必要があるでしょう。
5債権者(金融機関)と会わなければいけない
住宅ローンの滞納後、関係が悪化してしまっているケースもおおくありますが、任意売却を行うには債権者の同意が必要です。
そして任意売却後も残債が残る場合には、今後の支払いについても話し合う必要があります。
その際に支払える範囲での返済とするためにも、誠意をもった対応をされることが望ましいでしょう。
6債権者の応諾費用が高い場合もある
任意売却の売却価格については、債権者(金融機関)の提示価格からスタートします。
提示価格は任意売却を行う不動産業者の査定をもとに債権者が最終決定をしますが、債権者(金融機関)は出来る限り高い金額での売却を望みます。
任意売却が可能な期間に売却ができ、かつ市場価格に近い金額で販売することが任意売却成功の秘訣です。
7個人信用情報の延滞履歴
任意売却を行うには、住宅ローンを滞納する必要があります。
住宅ローンの滞納が続くと、当然個人信用情報機関に延滞の事故登録がされてしまいます。
また、この登録は通常7年間記録が残ります。
よって、その期間にクレジットカードを作ったり、車のローンも組むことはできなくなります。
もちろんこれは競売でも同様です。
しかし、この登録をされた7年後以降には新たにローンを組むことや住宅ローンを組める可能性もあります。※以前と同じ金融機関では難しいです。
8引っ越しの時期が早くなる可能性がある
任意売却は競売の入札前までに行わなければなりません。
よって、引っ越し時期は競売にくらべ当然早くなりますし、買主が早く見つかった場合にも引き渡し時期が早くなる可能性もあります。※買主への相談で時期を遅らせることも可能です。
ただし、引っ越しが早くなれば延滞損害金も少なく済み、また固定資産税や管理費等の支払いも少なくすみます。